Bokk Jambaar

Bokk Jambaar(ボック ジャンバール)は、セネガルで2年間活動をしたメンバーが設立した、セネガルと日本の希望ある未来と元気な社会作りを目指し活動している団体です。

    セネガルには、主に定住をして暮らしているウォロフ族の他に、プル族という北方アフリカ系を源流とされる遊牧民族が多く存在しています。彼らはプラール語という独特な言語を話し、セネガルのみでなく西アフリカから中央アフリカ一帯に広がって生活をしています。今では定住をしながら近場で放牧を行っているプル族の人も多くいますが、牛、羊、ヤギなどの家畜と共に草を求めて国境を超えて放牧をするプル族もいます。家族を定住させ、一人で400kmほど離れた土地まで家畜と共に移動する男の人もいますし、家族全員で移動を常に行いながら遊牧を行っている人たちもいます。

    遊牧の際の装備は、至って軽装です。水を入れるボトルのようなもの、いつも肩に乗せている家畜を追い立てるための杖、そして自分の身一つです。日本人であれば、1kmも歩けないようなプラスチックの靴やサンダルで何十キロもの距離を、水のある場所を拠点にしながら移動します。周囲10kmに何もないような場所にでも、人が長い時間をかけて踏み歩いたような小路が出来上がっている場所もあり、遊牧民族の方向感覚と培われてきた水のある場所の知識に驚かされます。

    プル族は、男性は膝やすねまである大きなシャツに、「チャヤ」と呼ばれるフレアスカートの裾を縫い合わせたようなパンツを履きます。子供はひざ下位のものを履くことが多いですが、大人は更に長いチャヤを履いている人が多いです。そして、頭にはターバンや尖った帽子をかぶっています。左の写真は、お祭りの時の写真なので、少しキラキラした「バザン」という生地で作られた上等な「チャヤ・コンプレ」(チャヤの上下一式)です。首にスカーフを巻いていますが、外にでるときや遊牧に出かける際は、頭に巻いて日や砂を避けます。

    男性のチャヤに対し、女性はゆったりとした「ブーブー」と呼ばれるシャツに巻きスカートを身につけ、頭に布を被り、ブレスレット、ネックレス、ピアスなどのアクセサリーを装着します。また、プル族の女性の特徴として、手や足にヘナのようなもので装飾をほどこしています。また、産まれた時に目の横にナイフで2本の深い彫り込みをつけるのも特徴です。全員ではないようなのですが、既婚女性の中には刺青で口の周りと歯茎を青くしている人を見かけます。


    平成23年度2次隊の青年海外協力隊映像隊員である依田真由美さんが製作した、リンゲール付近で遭遇した家族と共に移動するプル族の遊牧民「マンガン」の様子を捉えたドキュメンタリーがその生活の様子をよく捉えているので、ここに紹介します。


    このように家族全体で移動しながら放牧をしているプル族の人々は、昔にくらべ数は減少してきているようです。しかし、このような家族の下に生まれた子どもたちは、自然の摂理や生活の術を学習できても、定住をしていないので学校に通うことができません。子供は貴重な労働力ですので、親も子供を手放したくありませんし、もし親元を離れて学校に行くとしてもそれが子供にとって良いことなのかは疑問です。こういった遊牧プル民族の子どもたちを救済するための移動学校などの支援もこれからは必要になってくると考えています。

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